2017年は、私たちが支援している福島県浪江町にとって、大きな転機となる年でした。

2011年3月11日の東日本大震災・津波・原発事故で三重被害にあった浪江町ですが、海側の市街地は除染とおおかたのインフラ復旧が進み、2017年3月31日から「帰還困難区域」をのぞいて、住民の帰還が始まりました。

浪江町って、名前は知ってるけど・・・という方はこちら

すぐわかる浪江町

町のホームページを見ると、2017年12月末現在の帰還住民は482人だそうです。このうち、ほとんどが役場や消防の職員さんと高齢者です。

役場の敷地にできた「なみえマルシェ」のお店の方に聞くと、ようやく、のんびり犬の散歩をしてるおじいちゃん、とか普通の町みたいな光景も見えるようになってきたのが、唯一の良いニュース、とか。

 

それは人間の話。

 

昨年末、12月28日に浪江町の「おやじさん」こと、赤間さんの犬猫シェルターへお邪魔しました。お手伝いで伺うのは7月以来だったので、猫のメンバーがだいぶ変わっていました。

朝日新聞のSippoに赤間さんのことが掲載されました。



こちらは古株のみなさん。赤間さんが震災前に経営していた会社の事務所にいまして、キャビネットもFAXもコピー機もキャットタワーやキャットウォークに。。。

 

うちでも昨年は子猫+ママ合わせて8匹預かりましたが、全国のボランティアさんや保護団体などが同じように里親を探すために預かって行ってくださり、また直接里子に出る子もいて、おかげで新たに保護された子たちの居場所ができていました。

また、浪江には動物病院がないので、継続的な治療の必要な子も預かりさん宅へ移動しました。

 

けど・・・

つい最近保護された猫たちの中に、明らかに最近まで人間に飼われていた、きれいで肉付きもよく、慣れた子が数匹いるのです。



この方、昨年12月に赤間さんシェルターの近くで保護されました。人間の足に手をかけて、「お膝に乗るから座りにゃさい!」といって、強制的にお膝に乗ってきます。

 

浪江町民のほとんどが、県内外で避難生活を送っています。帰還準備や元住んでいた家の管理などで一時帰宅する際に、飼いきれなくなった犬や猫を捨てていくのだと考えられます。



三毛、長毛、シャム系が多いですね。。。お腹出すくせにモフると怒る方。

 

そうかと思うと、帰還してから赤間さんのシェルターに猫をもらいに来た方もいらっしゃる。

 

さて。

浪江町にはスーパーもホームセンターもありません。2軒のローソン(1つは17時まで、1つは20時までオープン)、週4〜5日しかやってないマルシェのレストランとカフェ4店舗とお土産屋さん、あと居酒屋が1つ?くらいしかお店もありません。診療所は役場の中なので、役場が開いてるときしか医療もありません。

一番近い町は、約20km北にある南相馬市の原町。浪江と原町の間にある小高区は最近まで避難地区だったので、やはりまだ住民が少なく生活インフラはないのです。

通販があるじゃない!と言われるかもしれませんが、浪江町に配達してくれるのは、ヤマト運輸と日本郵便だけです。ヤマトの運賃値上げ以降、格安の通販ショップは最近ほとんど佐川か福山なので、さらに不便になってしまいました。

(けど、ヤマトだけは震災直後からずっと浪江へ配達してくれてるので、賃上げに文句は言いますまい)

しかも、帰還が始まるまでは光熱費が無料だったのですが、帰還開始後は普通に料金が発生するようになり、赤間さんのシェルター運営に支障をきたしています。

赤間さんは犬猫の世話をするために原発の仕事はやめてしまい、帰還準備期間の2016年秋から浪江に1人で住んでいます。ご家族は避難先の郡山にいます。いわば単身赴任。

郡山から通っていた頃は、補償金がありましたが、それもすべて浪江へ通うためのガソリン代に消えてしまっていたそうです。いまは「通勤」はありませんが、郡山のご家族と離れて暮らすため生活費は余計にかかります。

*****

それともう1人、東京在住でほぼ毎週日曜日に原発のすぐ近くまで行って猫の給餌や保護活動をしている個人ボラMさんも、保護してきて里子に出せないような猫たちの医療費に窮していました。

*****

そんなわけで、昨年後半は、シェルター運営や犬猫の医療費を寄付したいと思い、浪江へは行かず、募金活動や各種イベントでのチャリティグッズ販売を集中しておこないました。



昨年6月から12月までに集まった募金や売り上げをお渡ししました。ご協力くださったみなさんに心から感謝いたします!

<赤間さんへ>

M田様のご紹介でお振込いただいた募金から、キャットフード、ドッグフード、口内炎用のサプリメント、衛生用品など、合計18,786円分

現金:合計86,600円

(内訳)

M田様個人 15,000円

U野様個人 20,000円

K玉様(里親さん)個人 5,000円

黒猫探偵社(イベントでグッズ販売&募金) 12,000円

ジャパン・ケンネルクラブ ドッグショーでの募金とグッズ販売 24,600円

おひさまハウス(BBQでのグッズ販売&募金) 10,000円

 

<個人ボラMさんへ>

個人の方々からの募金を預かって購入したキャットフード 合計6,200円

現金:31,010円

(内訳)

黒猫探偵社(イベントでグッズ販売&募金) 17,000円

おひさまハウス(BBQでのグッズ販売&募金) 10,000円

おひさまハウス玄関の募金箱 4,010円

 

なお、M田様のご紹介でお振込いただいた募金の残りは、12/28の浪江訪問時に、体調不良のためお預かりしたてまりちゃんの医療費として使わせていただきました(が、足りません**;)。



てまりちゃんのことはまた改めて。

 

普段は悪いことしか流れないニュースも、東北の復興についてはむしろ、大げさなくらい良いことしか見せません。

でも実際は、特に原発周辺地域は、復興にはまだまだ遠く、6年間野生動物の世界だったところに、再び人間が侵略してくる、というような状態です。

イノシシ(イノブタ)、サル、タヌキ、ハクビシン、アライグマ、カラス・・・彼らは人間がいなくなった町でのびのび暮らしていましたが、人間が戻ってくると邪魔者扱いになります。山は高線量のため人は戻りませんが、人の手が入らず荒れた山には餌が少ないのではないかと思います。

強制避難で置き去りにされ、繁殖してしまった猫たちは、野生動物にいじめられ、人間からは害獣扱いされています。そのため、まだまだ保護活動は続きます。



👆引き続きご支援をよろしくお願いいたします。👆

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