Archive for the ‘翻訳/Translation’ Category

私は純粋な(?)仏教徒ですが、近所のキリスト教会でゴスペルを歌っています。
メンバーのほとんどは非キリスト教徒なのですが、教会の行事には大きな顔で参加させていただいています。

ちなみに、ゴスペルって、ゴスペラーズのおかげでアカペラというイメージか、黒人の教会音楽というイメージをお持ちの方も多いみたいですが、実は本来アカペラでも黒人だけの音楽でもありません。

Gospel は、キリスト教用語で「福音」のことです。「福音」は「良い知らせ」という意味なのですが、gospelの語源は God’s spell (神様の奇跡、おまじない)です。

つまりゴスペル音楽とは、神様の奇跡(良い知らせ)を人々に伝えるために歌うものなので、曲調や演奏形態はどうでもいいわけですね。


と、先に余談でしたが(笑)。


教会でのゴスペルの練習では、最初と最後にお祈りをします。ユタでホームステイをしていると、食事の時や、ツアーの安全を祈るためにお祈りをするんですが、基本的にはその日本語版な感じです。

つまり、これから神様に捧げる歌を歌います、とか、今日来られなかったメンバーのこともお守りください、みたいなことです。

英語のお祈り、日本語のお祈りともに、ヘブライ語から翻訳されたものだからか、普通に使う言葉とは違う表現があって、それがどうも引っかかります。それとも古い表現をそのまま使っているだけなのかなぁ。

もっとも、我々が使う一般的な日本語は仏教用語(つまりサンスクリットの漢語訳の日本語読み)だらけですけどね(笑)。

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まず、英語で普段使う会話英語と違うな〜と思うのは、モルモン教のお祈り特有なのかもしれませんけど、やたらに

I am grateful for….
I thank Thee for …

というフレーズ使うんですね。どちらも「〜に感謝します」という意味です。Theeは英語古語で You のことです。大文字なので神様を差します。

お祈りの最初に Heavenly Father…と言いますので、祈りを捧げる相手はGodです。そして最後に In the name of Jesus Christ, Amen.(イエスキリストの御名によって、アーメン)と言います。

で、モルモン教徒の子どもは、普通の会話でも “I am grateful for…” を使っちゃうんですが、非キリスト教徒のアメリカ人がネタにしていたので、やっぱり普通はあまり使わないフレーズなんだと思います。

そして、大人は普通の会話にはほとんど使いません。

あ、でもユタでは高校生以上くらいになると “I was blessed.” はよく使いますね。

意味は “I was lucky that….” と同じなんですが、blessedは「神のご加護を受けた」という意味です。

というわけで、ことあるごとにお祈りをする家の子どもは、お祈り用語でしゃべるので、おや?と思うことがよくあります。

モルモン教のお祈り英語について面白いサイトがありました。
http://lds.about.com/od/basicsgospelprinciples/p/prayer.htm



ことあるごとに祈りを捧げよ、と書いてありますね(笑)。

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そして日本語。タイトルの「〜を覚える」というのが、お祈りを聞いていていつも耳がピーンとなる箇所なんです。

たとえば

「今日の練習を覚えながら参加できなかったメンバーをもお守りください」

remember の訳だと思うんですが、一般の日本語だと「分かっている (know) 」ですよね。

でも「覚える」は文字通り英訳してしまうと learn か memorize の方になってしまうんです。国語辞典を引いても、「覚える」にこのような意味の使い方はありません。

また、英語で言ったら think about の意味にも「覚えます」を使っていると思います。こちらは日本語の古語で「思う」を「おぼふ」と言い、憶ふ、と書くので、Thee同様、古語の名残なんでしょう。

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ドイツ語学科のときに、欧米の言葉を学ぶならキリスト教の知識は必須だ、と言われたのですが、たしかに、キリスト教文化を知らなかったら誤解してしまう、もしくは理解すらできない言い回しがたくさんあります。

教会に所属しなくてもユタでのホームステイや教会でのゴスペル活動を通じてキリスト教に関する知識を深めることができたおかげで、英語やドイツ語について深く理解できることがたくさんあります。

I am grateful for those opportunities. (笑)









リーディングの仕事が終わったので、いよいよ読み・・・もとい、聞き始めました。

Steve Jobs
Steve Jobs


オーディオブック、一般書では初体験ですが、いいですね〜。

何がいいって、運転しながらでも、大混雑の電車でも、お風呂でも、ベッドでも聞くだけなので、荷物が少ないし(笑)、何より、とても上手に強弱緩急をつけて音読されているので頭にすっと入って来ます。

先日聞いていた中で

Reality Distortion Field

というApple社のBud Tribble氏がスタートレックから持って来たという用語が、日本語でどう訳されているのか気になって仕方ありませんでした。

なにせスタートレックと言えば、私が初めてフィクションの出版翻訳に関わらせていただいた本のテーマですから。


ちなみに、Reality Distortion Field はこの本には載っていませんでした(笑)。

オーディオブックで聞きながらつけた私の訳は

「妄想実現磁場」

直訳は「現実を歪ませるfield(磁場、空間など)」

ですが、Wikipediaによれば

アンディ・ハーツフェルド 『レボリューション・イン・ザ・バレー 開発者が語るMacintosh誕生の舞台裏』 柴田文彦(訳)、オライリー・ジャパン、2005年

では「現実歪曲空間」と訳されているとのこと。

一応日本語版も買いましたので、調べてみたところ、今回の公式訳では

「現実歪曲フィールド」

と訳されていました。

英語版でも日本語版でも、読まれた方どう思われますか?

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